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国債の債権放棄もあり? [社会っぽい]

 日本国債のこと、ではない。日本が大量に持つ米国債などの話。

 9/17 日経より。経済コラム「大磯小磯」で渾沌氏が外国債権の債権放棄について書いている。ちなみに私は、経済も歴史も疎いのでマーシャルプランについて説明できない。欧州への援助プランだったらしいが。

- リーマンショックからの「100年に1度」の経済危機で政府の経済政策での対応は限界に近づいている。
- 資本主義ゲームを続けるには債権債務関係のリセットが必要に思える。
- 欧州はいずれ経済同盟に踏み込むだろうが、構成国間の債権債務の調整、債権放棄を伴う問題である。
- ケインズは第1次大戦後敗戦国への過酷な賠償や戦勝国間の戦時債権債務の履行などの要求を戒めた。その主張は第2次大戦後の米国によるマーシャルプラン等で生かされた。
- 戦後の処理は例外ではなく、世界の歴史は返済能力を超えた対外的な債務は履行されないことが珍しくないことを教える。

 そして、ユーロでのドイツ、フランスの債権放棄を示唆し、さらには、世界最大の債務国、米国の債権債務の調整の可能性を挙げている。
 そして、最後は、コラムの趣旨として、そのとき日本が何を得るか、価値ある対価は何か、を問う視点を主眼としている。


 結果的なデフォルトならともかく、考えたこともなかったが、米国債の債権を放棄する可能性もありえない話ではないらしい。確かに世界のルールは結局ずっと欧米が決めてきたのであり、今の経済は民間のプレイヤーが多く難しい気もしなくはないものの、今後も政治力の強い欧米のいいように運ぶ可能性は十分ありそうに思われる。

 一時のように突出していないとはいえ、いまだに日本は世界第2位の米国債保有国だが、一方で円は世界の覇権の一角も得たわけではなく、国内では巨額の政府債務が今も膨らみ続けえている。世界経済の中で存在感を拡大しようにも、空洞化でその自力もなくなっているだろう。そんな日本が対外債権の放棄を求められたとき、政治的に抗する力があるとは思えないが、いったいどうなるのだろうか。興味深くも、とても恐ろしい話に見える。

『資本主義ゲームを続けるためのリセットで、かつて米国は世界システムの主導権を確立し、今の欧州は大欧州共同体の理想に一歩近づく。』

 渾沌氏の挙げた債権放棄の対価としてあげたものは、国連の敵国条項削除、米軍基地の撤退、返還で、対価としていささか小さく感じられた。


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