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またホワイトカラーエグゼンプション批判 [社会っぽい]

 書きっぱなしで寝入って1週間放置してしまったが、せっかく書いたので載せる。

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 派遣法も変わりそうだし、そろそろホワイトカラーエグゼンプションも遠からず成立するだろう。今の職種や年収制限ではまだそういうレベルではないが、近い将来絶対になる。すでにいろんなところでそういう主張がなされているし、経営者の求めるのも今のような半端な制度ではないからだ。
 通信傍受法の適用が拡大されるそうだ。何につけ、そういうことである。

 最後の機会に繰り返すが、ホワイトカラーエグゼンプションはサービス残業合法化法案である。

 会社には従業員に働き方を命令する権限がある。
 よってだらだら残業を議論の核心にすることはおかしい。そいつは単に、会社の統治がうまくいっていないというその会社内の問題でしかない。

 繰り返すが会社には従業員に働き方を命令する権限がある。
 その証拠がサービス残業だ。会社が決めた賃金の対価としての時間が守られ、その時間で仕事が終わらないからサービス残業が生まれる。
 サービス残業は賃金の対価としての勤務時間に対して会社の統治が成功している証拠といっていい。
 合法になれば、労基署だって手も足も出ない。合法なのだから。

 繰り返すが会社には従業員に働き方を命令する権限がある。
 ホワイトカラーエグゼンプションの内容を聞いて、まるでほんとうに従業員の自由な選択で働ける夢のような錯覚をする人もいるかもしれないし、実際にそういう環境で働いている人もいるだろう。
 だが、それは錯覚にすぎない。命令権は会社にあり、結局どう実現されるかは会社次第である。仕方ないともいえるが、会社は従業員をあまり信用しない。本音はサボらないようにだろうが、別の理由をつけたり最後は理由にならない理由をつけて縛りたがる。結局縛りやすい時間と場所を縛ることになる。そういう会社はある。

 繰り返すが会社には従業員に働き方を命令する権限がある。
 ホワイトカラーエグゼンプションのもとで上司に夜、「明日朝までにこれやっといて」と言われたらやっておく。そんな光景が容易に浮かぶ。断ればいい、と思う人もいるかもしれない。が、組織たる会社において上司に対するアウトプットは評価を左右し得る重要な成果の一つである。むしろ、なにをそんな今でも当たり前のことをわざわざ言う、と思う人もいるだろう。
 また、今は賃金が発生するからこそ会社として遠慮せざるを得ない休日出勤命令だが、ホワイトカラーエグゼンプション成立の暁には遠慮の必要がなくなる。周囲から独立した仕事ほど、休日出勤すればそれだけ仕事が進むことになるのだから、休日出勤はさせない手はない。もともと休みの少ない職場はさておき、週休二日の職場であれば、平日長時間勤務に比べて健康への心配もない。
 仮定として8時間働いて8千円儲ける人がいたとして10時間働くと9千円儲けられるとする。個人で考えれば10時間働く方が効率悪い人生を送ってしまうわけだが、8時間でも10時間でも払う給与が同じなら会社としてどちらがうれしいか、は言うまでもなかろう?
 仕事から時間を完全に切り離してしまえば、パフォーマンスを測定する根拠自体が揺らぎ得る。


 現実的に問題があるものの成果主義は否定しない。しかし、時間制限を外すホワイトカラーエグゼンプションは会社に都合がよすぎる。
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追記:人間は『土から離れては生きられない』(シータ)と言われるとそうかもしれないと感じるが、それ以上に、時間から解放されて生きられることは決してない。その時間を度外視するこの制度が正気の沙汰であるとはどうしても考えられない。
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